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葛葉
「ライ。何って……ははっ、見てわかんねえ?」
ライ
「がしゃが呼んでいたよ? 早く行ってあげないと可哀そうだ」
葛葉
「残念。またな、迷子の蝶々ちゃん。――ライは生粋のサディストだから、そういうプレイが好きならオススメ」
ひらひらと手を振る姿を唖然と見送る。今度は琥珀色の髪の彼が、一歩、近づいてきて……
ライ
「葛葉が余計なことを言っていたけど、怯えないでいい。俺は君に危害はくわえない、約束するよ」
ライ
「もちろん、君にそういう素質があれば別、だけどね」
あなた
(わっ、顔を覗きこまれて……きょ、距離が近すぎて息が出来な……)
ライ
「ははっ、素質は十分にありそうだ。つい、お仕置きしてあげたくなるな」
彼の指が私の頬をつんっと突いた。途端に鼓動が大きく跳ねる。
自分の中のイケナイ何かを暴かれそうで、私は慌ててその場を逃げ出した。
あなた
(はぁ……はぁ。どうやったらここから抜け出せるの? そういえば、これは夢の中だって……――え?)
清らかな歌声が廊下の向こうから聞こえてくる。気付けば私は、導かれるようにそちらに向かっていた。
あなた
「わっ、す、すみません。覗くつもりはなくて、ただ私……その」
服を脱ぎかけた彼のあまりの綺麗さに目を奪われた私は、急いで顔を背ける。
???
「……っていうかまさかアンタ人間じゃ。どうして、ここに……」
彼が何か呟いたことも知らずに、私が次に見入ってしまっていたのは、見慣れない形をした道具だった。
???
「物欲しそうに見てるけど……その淫具、使ってほしい訳? どうしてもって言うなら――」
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