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あなた
(あれ? ここは……どこだろう? 私、どうしてこんなところに……)
???
「ああ、忙しい、忙しいー!」
???
「初めての蝶々様がた、こちらでーす。受付の僕、餓者髑髏がご説明しますね! ごっほん。ここは夢幻楼」
餓者髑髏
「世界中から一夜の遊びを楽しみに『妖魔』のみなさんが集まる、いわゆる遊郭です」
餓者髑髏
「え、知ってる? 失礼しました! では蝶々様、早速お好きな相手をお選びください」
餓者髑髏
「印香が燃え尽きるまで、夜は長いですからね。あ、そういえばこんな話も――」
あなた
(遊郭……今、遊郭って言った? それに『妖魔』が集まる……って!?)
あなた
(と、とにかく元いた場所に戻らなくちゃ。でも私、どこから来たんだろう。)
あなた
(誰かに聞いたほうがいいのかな……わっ)
後から後から受付を目指してやってくる妖魔たちに、不可思議な建物に押し込まれてしまった。
とにかく出口を探そう。そう思っていると突然、腕を掴まれて……
???
「なにキミ、迷子の蝶々? 人間じゃん。……うろうろして、取って食われても知らねえから」
あなた
「あの。私、ここを出たくて……でもどうやって来たのかも覚えていないんです。な、何か知りませんか?」
???
「ふうん。そういうプレイ? いいよ、相手してやっても。ちょうど暇してたし。俺と気持ちいいことしようか」
腕を掴む彼の美しく整った顔が近づいてきて、私は目を小さく見開く。
???
「ためらう必要ねえから。ここはキミの夢の中……なんだし。とりあえず……キスでもしとく?」
あなた
(夢の中……? それって――。あっ)
あなた
「ま、待ってください。私は本当に……っ」
唇と唇が重なりかけ、彼の甘い吐息を感じた、その時。
???
「こら、葛葉。こんなところで何をしてるんだ」
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