STORY

不眠に悩むあなたが手に入れた、
5個の"印香"
あやしく思いながらも
火を灯した夜 ――
不思議な夢へと
誘われる。


そこに在るのは ――
"夢幻楼"
一夜の遊びを楽しみに
"妖魔"
時々人間が
集まる“遊郭”だった。

気に入った"男娼"
指名すれば、彼はあなたに、
忘れられないほど淫らな
時間を提供してくれる。


やがて、朝を迎え ――
ベッドで目覚めたあなたは、
思うだろう。

あれは本当に、ただの夢
だったのだろうか?
それとも……。


夢と現実の狭間で
心と身体を揺さぶる
官能的な恋が、
妖しく香り始める ――

DIAGRAM
拡大
GLOSSARY
夢幻楼
むげんろう
淫魔である楼主が創り上げた遊郭。 かくりよに存在しており、人間はめったに訪れないが、噂を聞きつけた様々な妖魔が世界中から集まってくる。そのため、有益な情報収集の場として利用されることもある。
かくりよ
夢幻楼が存在する場所であり、現実とは全く異なる世界。ここを行き来するのは主に妖魔であり、人間は「印香に火をつけた状態で眠る」という条件で行くことができる。
印香
いんこう
夢幻楼を利用するために必要な香。だいたい一晩で燃え尽きてしまう。かくりよ内で採取できる香木からできていて、白檀に似た香りのものが多い。一般的な印香と同じく、温めて香りだけを楽しむこともできる。妖魔あるいは人づてに入手するほかなく、一般的に流通はしていない。
妖魔
ようま
妖怪や魔物とも呼ばれる。人型をとれる妖魔は普段、人間社会に溶け込み暮らしているが、人間とは比較にならないほどの長い寿命や超越した身体能力を備えていることが多い。また、妖魔は人と違い回復のために眠る必要はほとんどない。
蝶々
ちょうちょう
夢幻楼を訪れる客の呼称。花から花へ蜜を求めて舞い遊ぶ蝶の姿になぞらえられている。
男娼
だんしょう
夢幻楼で接客を行う妖魔または人間男性のこと。みな楼主と契約を交わしており、契約に従い、深夜から明け方まで夢幻楼に拘束される。許された場合のみ、休暇の形で深夜を現実で過ごすことがある。